1956年度版自衛隊年鑑まとめ(建設本部編)
防衛庁建設本部とは?
1954年(昭和29年)7月1日に防衛庁設置法に基づいて、防衛庁発足とともに設置された防衛庁の附属機関。
防衛庁の前身である保安庁時代には「建設部(全国四ヶ所に配置された地方建設部及びそれを統括する中央建設部)」と呼称されていました。
しかし発足からわずか8年後の1962年(昭和37年)に、総理府の外局であった調達庁*1*2と統合され「防衛施設庁」超巨大防衛利権保護団体とされた為、かなり短命に終わった組織です。
組織の概略図は次の通り(””防衛施設庁史第1部 防衛施設行政45年の軌跡””より)
よく初期の自衛隊小話に出てくるハットメント隊舎*3を自衛隊に払い下げ改修するにも、この様な諸機関による手続きが必要だったわけです。*4
そう考えると確かに外局と附属機関が殆ど似た職掌ならば統一してしまったほうが良かったんでしょうね…*5
以下、本文です。(本文が読みづらかった為、改行してます)
建 設 本 部
建設本部は自衛隊に必要な土地・建物などを取得し、または建設工事を行って、これを管理する機関である。しかし、実施機関であるから土地取得・建設工事に関するすべてのことを担当するわけではない。
例えば、自衛隊の庁舎・営舎*6・演習場などを設置する場合、その建設位置・規模・取得または建設の期限などの基本的なことは、要求者側である陸海空の幕僚監部が計画し、(防衛庁)長官が決定するのであって、建設本部は、その決定された基本計画にしたがって実際に土地を取得し、建設工事を実施しているのである。
なお、土地の取得と建設工事を行うための予算額は、昭和29年には105億円、30年度には187億円であったが、このような業務だけでなしに建設本部は、取得した土地や、建設した建物などを国有財産法の規定により管理するという業務を担当している。
その長は建設本部長で、副本部長を1人いている。
定員は、930名で、本部組織は8課、建設部及び支部は全国にそれぞれ5ヶ所、建設部は5課、支部は4課で構成している。
建設本部の組織図です(作図できなかった)